投稿日:2019年10月28日
先日行った私立高校の説明会。
高校での取り組みや
来年度の入試制度の変更点などが聞けるのですが、
校長先生のお話が聞きたくて伺っています。
県北地区の、福島県の教育に対して
強い危機意識をもって
高等教育の発展を図っています。
その私立高校では
公言していた目標を達成し、
最高学府への合格を勝ち取り、
今後も公立第一主義の福島において
風穴を開けていくものと思っています。
校長先生のお話には
いつも刺激を受けている訳ですが、
今回も印象的な話題がありました。
タイトルにもあげましたが、
「大学に入学しても」
ただ大学に行くだけでいいのでしょうか?
大学に行くことだけを
目標にしていないでしょうか?
そんな話をされていました。
先生がおっしゃるには、
大学や短大に進学する高3生は毎年約68万人。
約55%の人が進学します。
しかし、そのうち12万人が中退していきます。
さらに、
就職ができる人が約40万人、
大学院に進学する人が約6万人。
10万人が大学卒業しても
就職も進学も決まっていません。
これでいいのでしょうか、と。
この数字を見ると、
大学進学者の17%が中退。
15%がその先の進路が未定だということになります。
32%が「大学に入学しても」
ということになります。
いろいろな事情がからみますから、
中退や進路未定に対して
ひと括りに捉えることはできないとしても、
大半は大学生としての基礎学力が
足りていないためだと考えられます。
大学の数が多すぎるといったことも
要因の一つですはありますが、
塾として考えていかなければいけないのは、
大学に行くことが目的ではなく、
大学で何を学びたいのか興味関心を育み、
必要な学力を身につけることだと思うのです。
大学や高校は、
義務教育ではありません。
意欲、興味関心で自ら学んでいかなければいけません。
成績がいいから大学に行くではなく、
学びたいことがあるから進学する、
であってほしいのです。
当然、そのためには必要な学力があります。
入試は学力を測るふるいの一つ。
学ぶための担保としての学力を
身につけさせることが、
使命です。
高校入試は福島県内の、
しかも地区ごとの勝負でした。
大学入試は
今度は全国での争いです。
高校入試を乗り切って
大学を目指すはずの進学校に進んでも、
中学時代のように
部活をやりながら、
高校生活をエンジョイしながら、
高3になったら受験勉強、と
甘く見ている人もいますが、
正直それでは遅いし、
足りません。
それなりの大学に行きたければ、
それなりの努力が必要であると、
できるだけ早く
気づいてほしいものです。
投稿日:2019年10月25日
荻生田文部科学大臣の発言が波紋を呼んでいます。
今の高校2年生から受ける
共通テストや民間試験の導入に対して
「地理的・経済的な不公平がある、という議論もある。
でもそれを言ったら、
『あいつ予備校に行ってる、不公平じゃないか』
という話になる。
身の丈にあって勝負してもらえばいい」
という趣旨の発言が報じられたためです。
再来年度に行なわれる入試では
共通テストで記述式のテストが導入されます。
国語科の予備校講師界隈では、
「採点できるのか」
疑問視されています。
また、英語の民間試験を
導入することも決められているものの、
日程や受験会場、などのシステムの面で
いろいろな不安があるのも事実。
さらに、
民間試験を受ける際にかかる
受験料や、移動の費用、
へたすれば宿泊費などもかかる場合があり、
不公平感が生じる問題があります。
それを受けて、
萩生田大臣の発言があったわけです。
確かにすでに不公平は存在します。
都会に住んでいれば、
予備校もあるし、
受験会場への移動も容易です。
しかし、地方に住んでいれば、
予備校も少ない、もしくは無い。
受験会場には、宿泊もしなければいけない
といったこともあるわけですから。
来年度から導入される民間試験の受験にしても、
費用がかかるし、
会場は限られているし、
日程だって受験生ファーストとはいえませんが、
今までも不公平があったわけだから、
そのくらいは、、、
と言うところなのでしょうか。
「身の丈にあった勝負」は分かる部分もあります。
自分も私大は最低限の選択でした。
兄弟もいたので、
第一志望は地元の国立大学でした。
いろいろな状況をかんがみた
「身の丈にあった勝負」をせざるを得ないのは
仕方のないことです。
だからと言って、
あの発言に問題がなかったとは思えません。
そもそも、民間試験を導入するに当たり、
懸念されていた問題点であったにもかかわらず、
何一つ改善・改良されていないわけですから。
福島県は広いです。
伊達市はまだ福島市に近く
交通機関もありますが、
相双地区の受験生や、
会津の雪深い地区の受験生は
必ずしもすぐに受験できるとは限りません。
大学に行きたいと思っても、
生まれた場所によって
進学の機会が奪われかねないとすれば、
不平等、不公平だと思ってしまいます。
それを「身の丈にあった勝負」の一言で
終わらせてほしくはありません。
大臣に、国に再考していただきたいのは、
変更ありきではなく、
受験生にとって
できうる限り公平な勝負を設定してほしいのです。
変更するにしても、
問題点を改善する姿勢を見せてほしいのです。
受験生にとって、
いえ、日本の未来にとって、
素晴らしいシステムを構築してください。
投稿日:2019年10月21日
福島県教育委員会は10月18日
令和2年度福島県立学校生徒募集定員を発表しました。
平成31年度入試では
全日制320人の減でしたが、
令和2年度入試では
全日制390人の減だけでなく
通信制でも100人の減と
大幅な減少となりました。
県北地区だけで見てみますと、
福島東高校が280人から240人へ。
安達高校が200人から160人へ。
川俣高校機械科が募集停止となりました。
県北地区だけで、120人の減です。
受験人口の減少による調整ですので、
大幅な難易度の変化は無いものと思われます。
詳しい情報は、
福島県教育委員会HPをご参照下さい。
投稿日:2019年10月17日
中学生になって伸び悩む子の多くが
学習習慣の欠如、
そして学習方法の向上が見られないことがあげられます。
そもそも
宿題をやらない、
勉強時間が少なすぎる、
といった学習習慣の欠如は
できるようになるはずもありません。
また、
学習方法も、
写経のような勉強で、
「できる」つもりになっている中学生がいます。
そういった学習習慣や、
勉強方法を小学生のうちに
直してあげられればとおもうのです。
まず学習習慣についてですが、
学校から出される宿題をやることはもちろんですが、
決まった時間に勉強を始めてほしいです。
そして、中学年になったら、
宿題だけでなく
自学にも取り組んでいきましょう。
学校から出される、
プリントやドリルはやらなければいけないものですが、
それぞれの子に応じたレベルではないこともあります。
それぞれの課題に応じて、
レベルにあった自学ができるようになれば、
基礎力は自ずとついていきます。
また、得点力の向上は、
スポーツと似たところがあると思っています。
まずはやってみること、
できなかったところを見つけて
練習して、
再テストを繰り返し、
できたら先に進む。
この繰り返しが
「できる」ようになる一つの取っ掛かりになると思います。
これらの習慣が
小学生の中学年あたりから身についてくると、
中学生でもいい結果が出る傾向にあります。
はくうんかん児童クラブでは
学習活動の時間に
①宿題をやる
②自学をやる
というきまりがあります。
ドリルもただやりっぱなしにせず、
間違い直し、
再挑戦をするように習慣付けています。
おそらく
自分ひとりでやるよりも
時間がかかってしまうとおもいますが、
「やる」ではなく
「できる」を目標にした勉強方法を
小学生のうちに身につけてほしいと
願っています。
中学生になって、
学習習慣の改善していくのは、
なかなか難しいようです。
だとすれば、
小学生のうちから、
より良い学習習慣が身につくように
働きかけていくことで、
可能性が広がると考えています。