無償化って難しい
投稿日:2025年2月2日
2月2日 晴れの福島伊達
今日はテスト前ということで
開放中です。
提出物が終わった人から
別なテキスト・プリントで再確認。
さて、無償化って難しい、の話
私たちの税金によって
国は予算を決めて、
さまざまな政策を進めていきます。
中3の公民では、今まさに
そうした経済に関わる勉強をしています。
現在も通常国会で予算の審議が進んでいますが、
話題になっているのは
給食費無償化、高校授業料無償化といった
無償化の流れです。
義務教育の学校で提供される給食、
その費用を国が負担するか、という議論。
高校の授業料を無償化することで
公立私立の垣根なく選択できるようにする、という議論。
どちらも少子化対策の一環であり、
子育て世代の負担軽減の一環でもあります。
無償化する、ということは
誰かの負担によって得た税金で
誰かが利益を手にする、ということです。
ですから、目的や公平性、公益性が
問われてくるところです。
そうなると、
学校という場所にたいする
そもそもの存在意義を
あらためて考える必要があります。
公立の小学校が、
すべての子どもたちに
等しく教育を与えるだけでなく、
安全で安心できる環境で
健全な成長を図る場、だとすれば
子どもたちが口にする給食にかかる費用を
無償化することは
子どもたちの笑顔を守ることになるのかな、
と思えてきます。
ですが、高校の授業料無償化は
何でもタダにすればいいのか、と
思ってしまう節もあるのです。
高校は義務教育ではなく、
勉強したい人が行くところ、で
自分の人生をより良くしたい、だから
高校へ、大学へ進学し
学びを深め広げていきたい、わけですよね。
誰のためでもない、自分のために。
それを何で無償化?
だったら、高校生や大学生のいるご家庭の
控除を大きくすればいいんじゃない?
税金を取ってからばらまくのは二度手間ですから。
負担なく進学できる、のと
タダだから進学する、のでは
違うと思うのもあります。
まじめに意欲的に勉強して
優秀な成績を取った学生にたいして
税金を元とする返還不要の奨学金を得て
負担なく進学をすることができる、
とすれば有意義な使い方だと思えます。
でも、タダだから進学するか、では
学ばないんじゃないかな。
得たいものがあるなら
何かを犠牲にする覚悟が必要だ、と思う。
時間を、金銭を
小さくない負担を背負い
それこそ犠牲にしたからこそ
得られるものが大きいんじゃないかな、と。
誰でも彼でも高校に行ける、大学に行ける、
それで豊かにはなれないんじゃないかな。
もちろん、災害にあったとか、遺児であるとか、
考慮すべき事情もあるでしょうけど、
安直な無償化が
倍率1倍を切る入試と同じように
勉強しなくなる子が増え、
学生からの人気をはき違え
教育を放棄した学校が増え、
大衆に迎合し目先の選挙だけを考えた
政党と政治家のバラマキだった、
とならないように
慎重に考えないとだよな。
無償化って難しい。
志事すんぞ!